購買部門における支払業務の効率化!OCRとRPAを利用した生産性向上

2020.4.8

小売業を生業とする企業においては、売り上げ拡大に伴い、支払業務などの業務ボリュームが多くなり、人件費などのコストが増えたり、要員不足に悩まされたりといった課題を持っている企業も少なくないでしょう。

今回は、そんな小売業などの購買部門がある企業において、支払業務の効率化を図るOCRとRPAの連携についてご紹介していきます。

支払業務における一般的な課題

まずは、一般的な企業における支払業務の課題についてみていきましょう。
支払業務においての一般的な課題としては、次にあげる2つが代表的です。

大量データエントリーのため時間がかかる

支払業務においての課題の一つに、大量データエントリーのため膨大な時間がかかることが挙げられます。

商品を販売すればするほど仕入れ先への支払業務が多くなり、請求書のデータ入力などの作業も膨大な量になります。毎月データ入力に追われ、一時的に社員の残業時間が多くなるという課題を抱えている企業もあるのではないでしょうか。

とくに、仕入れ先が多い場合には、支払業務のためだけに増員をするなどして対策を講じている企業もあるでしょう。

確認時のヒューマンエラーが起きる

支払業務においては、請求書のデータ入力をするだけではなく、その入力が正しく行われているかどうかをチェックする必要があります。そのチェックは人の目によって行われることが一般的です。

どれだけ注意を払っていても、チェックをする際に「漏れ」が起きるなど、ヒューマンエラーによるミスが起こる可能性は捨てきれません。

OCRができること

OCRは、請求書など書面となっているものの文字情報を認識し、文字データとして変換することができます。この変換したデータをもとにRPAなどのツールが入力作業を行うため、OCRがデータ入力の効率化を図っているといえるでしょう。

紙に印刷されている請求書・納品書を電子化し、帳票のタイプに合わせた高度な画像処理技術を駆使して、文字の読み取りを実現しています。

RPAが実現すること

次に、RPAによって実現することをみていきましょう。

内容のチェック(突き合わせ)

RPAを利用することによって、突き合わせ作業を自動化できます。

RPAは、業務を自動化することが得意で、請求書と納品書の突き合わせなど、同じ作業を繰り返して行うものには有効です。

業務システムにデータ入力

RPAは、パソコンに導入されているシステムの種類やアプリケーションによらず、入力業務などを自動化することができます。業務システムの種類やメーカーを問わず、入力業務や転記業務を自動化できます。

OCRとRPAの連携によって何が変わる?

OCRを導入してRPAと連携させることによって、どのように支払業務は効率化されるのでしょうか。

連携させることによって効率化が実現する例として、「大幅な経費削減」・「チェック漏れやミスの軽減」などが挙げられます。

大幅な経費削減

大きく変わるのは、経費の部分といえるでしょう。

支払業務の効率化が図れることにより、人件費を大幅に削減でき、さらには紙や印刷代などのコストも削減できるため、経費を大きく削減できます。

たとえば、3名体制で請求書などの作成やチェック、データ入力を行っている企業の場合、そのうち一人でも別の業務にあてることで、支払業務においての1名分の人件費が削減となり、年間では数百万円の削減を実現できるでしょう。

チェック漏れやミスの軽減

チェック漏れやミスの軽減も実現できます。

OCRとRPAを導入することで業務効率が良くなり、生産性が上がることに加えて、ヒューマンエラーによるミスや間違いを防げます。

請求書や納品書の突き合わせ、データ入力の入力ミスのチェック、データ漏れのチェックなど、これまで人がやっていた業務をOCRとRPAを連携させることによって自動化させることが可能となり、ミスを少なくすることも実現できます。

まとめ

今回は、OCRやRPAを利用して、支払業務の効率化を実現できることをご紹介してきました。

購買部門がある企業など、仕入れ先の支払業務や、請求書データの入力、人による突き合わせチェックなどの業務が効率化することで、経費の削減や作業時間の軽減などを実現できます。

人手不足の昨今、データ入力などに掛かる人材を増やすのはとても大変なことです。

OCRやRPAなどの自動化ツールを連携することで、このような課題は解決できるでしょう。

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